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観光地としてのダム人気を考えてみる

宮ヶ瀬ダム観光放流に過去最多の5万7千人が来場

国土交通省関東地方整備局のプレスリリース

宮ヶ瀬ダム観光放流、前年度を上回る過去最多の約5万7千人が来場 | 記者発表 | 国土交通省 関東地方整備局

 

宮ヶ瀬ダムといえば、神奈川県立あいかわ公園と一体となった周辺整備で観光地化しており、合わせて宮ヶ瀬ダム自体も観光放流という、ダム最大の魅力「放流」を積極的に行っていることでも知られます。

その宮ヶ瀬ダムの観光放流が過去最多の5万7千人来場というニュース。静かにですが一般人へのダムブームが来ているのではないでしょうか?

 

静かなるダムブーム

ダムといえば、水をためて、水害防止や発電、灌漑等に利用する、巨大建造物です。

そのダムに近年、ダムマニアというダムを愛する人達が多数現れ、そのブームに拍車をかけているのが国土交通省や独立行政法人水資源機構が管理するダムで配られている「ダムカード」です。

もともと、巨大建造物好きやダムに訪れるのが好きというユーザーがダムの管理事務所やダムで配られるダムカードを訪れた記念に受け取り集めていき、他のダムにも訪問するという事でどんどんダムマニアが増えていきました。

レアダムカードはオークションサイトで高値で取引されていたりとコレクションアイテムとしても一定の人気を誇っています。

また、ダム関連書籍も多数出ており、

ダム

ダム

 
ダムの科学 -知られざる超巨大建造物の秘密に迫る- (サイエンス・アイ新書)

ダムの科学 -知られざる超巨大建造物の秘密に迫る- (サイエンス・アイ新書)

 
ダム2(ダムダム)

ダム2(ダムダム)

 
ダムマニア

ダムマニア

 

 など出版されています。

そんな中での今回の宮ヶ瀬ダムの観光放流が過去最多の人数を集めたという事は観光資源としてダムが有効活用できる事を証明したのではないでしょうか?

 

観光地化したい思惑

ダムを作るとき、湖底に沈む集落の移転問題や移転した後の対応、国としてのダム事業への国民理解など様々な問題が持ち上がります。

ダムを作ってそれが観光地化すると、国民理解や移転した後の地域活性化など様々なメリットが出てくるので、ダムカードも観光放流も含めて、いま、国は積極的にダムを活用しようとしています。

国は毎年8月1日を「水の日」とし、その前後に水の週間を設定して、水資源の有限性、水の貴重さ及び水資源開発の重要性について国民の関心を高め、理解を深める活動をしています。

水資源開発への理解関心を高めるために

  • 水の週間前後にダム見学会開催
  • 積極的なダム見学の受付
  • ダムと一体となった周辺整備
  • ダム自体の観光資源化

など活動しています。

ダムと周辺整備がうまくいき、観光地化に成功したのが宮ヶ瀬ダムです。

宮ヶ瀬ダムは観光放流だけでなく、すでに冬のこの時期の名物になった、クリスマスイルミネーションも有ります。

第28回宮ケ瀬クリスマスみんなのつどい

 

まとめ

様々な要因でダム好きが増えて、ダムに訪れる人が増えていき、また、国としてもダムを理解して貰う必要が有るのでイベントやダム公開、周辺整備を積極的に行ってきた背景から、観光地としてのダム人気が出てきたのだと思います。

観光としてのどのダムがオススメか!?は、以前All Aboutのエイプリルフール企画で

2013年春のデートにオススメのダム5選

というダムガイドと言う形で春のデートにオススメ5選を挙げさせていただております。
#秋のデートにオススメのダム5選もやりたいんだけど、来年4月は・・・?

観光地化したダムは色々魅力がありますし、宮ヶ瀬ダムは特に周辺整備と合わせて子連れのプレイスポットとして一日中楽しめますのでとてもオススメです。

春のデートにオススメのダム5選にも挙げましたが、大井川水系のダムは大井川鉄道のSL、トロッコ列車、ダム見学、温泉という泊まりがけで行くにはもってこいの観光が出来ます。

この記事を読んで気になったあなたは是非ダムに出かけてみてはいかがでしょうか?

ちなみに私はダム好きが講じてダム工学会の会員になってしまいました。